杉並区障害者雇用支援事業団で「SDGs時代の障害者雇用」をテーマに講演を行いました。
2023年7月14日(金)に、公益財団法人杉並区障害者雇用支援事業団(ワークサポート杉並、東京都杉並区)が主催する令和5年度 企業向けセミナーとして、国連支援財団の上山常任理事が「SDGs時代の障害者雇用」をテーマに約1時間、講演を行いました。
従来、障害者雇用はCSR(企業の社会的責任)として捉えられていましたが、最近は企業における障害者雇用がSDGsの観点から語られることが増えています。そこで本講演では、SDGs誕生の背景とその基本理念、17目標の概要、企業にとってのSDGsの考え方、2030年に向けて予想される社会の変化と方向性、SDGs時代の障害者雇用のあり方ついて当財団の見解をお話しました。
参加者の皆さまからは、「SDGsについて、実はよくわからなかった。今さら聞けない感じだった」、「SDGsという言葉はよく聞くようになったものの、障害者雇用と結びつけて考えるのが難しかった」、「“SDGs=環境”というイメージがあり、自分の仕事に関わりがあるとは思わなかった。今日のお話を聞いて身近に感じられるようになった」等のご感想をいただきました。
また、4つのグループに分かれて行われた第二部の参加者による意見交換会には、当財団の上山常任理事もオブザーバーとして参加しました。意見交換会では、障害者雇用企業がSDGsに取り組む場合の課題等について活発に議論が交わされました。最後はグループごとの意見を取りまとめたものが発表され、参加者全体で考えを共有しました。
国連総会で採択された「障害者の権利に関する条約(略称:障害者権利条約)」を日本が批准してからまもなく10年が経とうとしている今、SDGsの“誰一人取り残さない(No one will be left behind)”という基本理念からも、障害のある方が置かれている現状をより良いものにできるよう、私たち一人ひとりが努めていく必要があると思います。
国連支援財団も引き続き、障害のある方の効果的な社会参加とインクルージョンの推進支援に取り組んで参ります。
<セミナー実施概要>
日時 2023年7月14日(金)、9:00~12:15(講演:10:05~11:05)
会場 杉並区障害者雇用支援事業団 会議室
<プログラム内容>
第一部 ~これからの障害者雇用を考える~「SDGs時代の障害者雇用」(講演)概要
1.SDGsと障害者雇用の関わり
→目標8及びターゲット8.5について
2.SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)とは
→SDGs誕生の背景とその基本理念、17目標の概要、企業にとってのSDGsの考え方等について
3.障害のある人の生活に関わりの深いSDGs目標について
→17目標のうち、特に障害のある人の生活に関わりが深いと考えられるSDGs目標について
4.2030年に向けて予想される社会の変化と方向性について-SDGsの観点及び国際的潮流から-
→グローバルな変化、方向性、デジタル経済化の進展、企業経営における変化、国内における大きな社会の変化要因について
5.SDGs時代の障害者雇用におけるポイント
→障害者雇用の「価値の明確化」・「情報発信」、ダイバーシティ&インクルージョンの深化への対応、SDGsは将来の障害者雇用の道標について
第二部 参加者による意見交換会
以上