【注目の国連情報】国連フォーラム、持続可能な開発へのコミットメント強化を確認

ー2025.8.19ー
最近の国連活動の中で、今回は国連ニュースセンターが配信している「UN News」の中から、以下の記事についてそのポイントをご紹介します。

国連フォーラム、持続可能な開発へのコミットメント強化を確認 (2025年7月24日)

持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム(HLPF)は、加盟国、民間社会の代表者、国連機関による1週間半にわたる実質的な議論を経て、ニューヨークの国連本部で終了した。

水曜日の会議の終わりに、加盟国は154対2対2の投票で閣僚宣言を採択した。米国とイスラエルは反対票を投じ、パラグアイとイランは棄権した。
採択された文書には「私たちは、2030アジェンダを効果的に実施するとのコミットメントを強く再確認する。このアジェンダは、持続可能な開発の実現と、私たちが直面する複数の危機を克服するための包括的なロードマップとして、依然として私たちの指針となっています」と書かれている。
李俊華(リ・ジュンファ)国連経済社会問題担当事務次長は、加盟国がこの宣言を採択したことを「多国間協力の決意を力強く再確認するものである」と称賛した。彼は「新たな決意、共通の可能性、そして前進を導く新たな責任感を持って、このHLPFを終えようではありませんか」と述べた。

HLPFの15周年
・HLPF(ハイレベル政治フォーラム)は2010年から毎年開催されており、国連経済社会理事会(ECOSOC)によって招集され、2015年に2030アジェンダの一環として採択された17の持続可能な開発目標(SDGs)の進捗状況、またはその欠如について議論する場となっている。SDGsは、より公平で包摂的な世界を実現することを目指している。
・今年のフォーラムでは、健康と福祉、男女平等、働きがいのある人間らしい仕事と経済成長、海洋資源の保全、パートナーシップという5つの目標に焦点が当てられた。


時間は刻々と過ぎている
・SDGsは依然として大きく軌道から外れており、達成のための時間は残り少なくなっている。
・HLPF初日に発表された国連事務総長の報告書によると、SDGsのうち2030年までに達成できる見込みとなっているものはわずか18%で、半数以上は進捗が遅すぎるという。
・フォーラムで注目された5つの目標それぞれについて言及した閣僚宣言において、加盟国は特に、「貧困」が持続可能な開発を阻害するものであることと、開発アジェンダのあらゆる側面を脅かしている「悪化する気候危機」に重点を置いた。そして、これら両方の問題を、世界が直面する「最も重大なグローバルな課題」であるとした。

行動計画
・多国間主義への挑戦が続く中、この閣僚宣言は、今年創設80周年を迎える国連の多国間主義への取り組みを確認するものである。
・チェコ共和国常駐代表であり、閣僚宣言の主導ファシリテーターのうちの1人であるヤクブ・クルハネク氏は次のように述べた。「多国間主義の将来について深刻な疑念が残る中、皆様の揺るぎない決意は心強いとともに、勇気づけるものとなっています。私たちは、人類、地球、繁栄、平和、そしてパートナーシップのための行動計画として、誰一人取り残さないというビジョンを実現するため、緊急に行動します。」
・加盟国は、この閣僚宣言において、より良い世界を実現するため、SDGsの達成に向けて緊急に努力する決意を表明した。

違い、対話、そして解決策
・ECOSOCのボブ・レイ委員長は、閣僚宣言の採択は多大な努力の末に達成されたもので、表明された意見の相違を無視してはならないと述べた。「はっきりさせておきましょう」と彼は言った。「性別、人種、肌の色、信条に関わらず、私たち全員の平等は、持続可能な開発、人権、そして私たちの多国間システムの信頼性の基盤なのです。」そしてレイ氏は、勇気とリーダーシップを要する新たな対話が緊急に必要であることを強調した。
・レイ氏は、ECOSOCは対話のプラットフォームとしてだけでなく、「解決策、実施、そして成果の推進役として」、特に国際社会で最も遅れをとっている国々のために主導権を握らなければならないと述べた。「今日、ストレスの中で、貧困の淵で、飢餓の真っ只中で生きている人が非常に多くいます。私たちの使命、私たちの心、そして精神は、常に社会の周縁で生きる人々に向けられなければならないことを理解する必要があります。」

<国連支援財団担当者より> 
今年のHLPF(ハイレベル政治フォーラム)では、持続可能な開発へのコミットメントの強化が打ち出されました。現時点でのSDGsの進捗状況は芳しくなく、HLPFで発表された国連事務総長の報告によると、SDGsの中で2030年までに達成できそうなものは、全体のわずか18%とのことでした。半分以上のターゲットは、残念ながら進みがとても遅いそうです。
また今回のフォーラムでは、「健康と福祉」「男女平等」「働きがいのある人間らしい仕事と経済成長」「海の豊かさを守ること」「パートナーシップ」という5つの目標に特に焦点があてられました。
そして、貧困と気候危機は、“世界が直面する最も重大な課題”だとして、今すぐ行動を起こす必要があると強く呼びかけられました。
SDGsの目標年である2030年まで時間は残り少なくなってきましたが、世界の未来はまだ変えられます。国や地域を超えた協力はもちろんのこと、私たち一人ひとりの小さな行動も大きな力になります。SDGsは、遠い国の話でも、誰かだけの課題でもありません。私たちの日々の暮らしや、子どもたちの未来と直結しています。今回のフォーラムからの「今すぐ動こう」というメッセージを胸に、できることから少しずつ行動に移していきたいと思います。