【注目の国連情報】サッカーの力は開発目標に向けたチームの努力を刺激する

ー2025.7.15ー
最近の国連活動の中で、今回は国連ニュースセンターが配信している「UN News」の中から、以下の記事についてそのポイントをご紹介します。

サッカーの力は開発目標に向けたチームの努力を刺激する (2025年6月18日)

より健全な地球とより公正な社会のために前向きな行動をとるようファンを鼓舞するサッカーの力は、持続可能な地球の未来の構築に焦点を当てた世界博覧会である日本の大阪で開催されている2025年万博で中心的な役割を果たしている。

米国でサッカークラブワールドカップが開幕するなか、日本のガンバ大阪は、日本のプロリーグで初めて国連の「Football for the Goals」イニシアチブに参加し、持続可能な開発へのコミットメントを再確認した。このイニシアチブは、世界のサッカー界が国際的に合意された持続可能な開発目標(SDGs)に関与し、それを推進するためのプラットフォームを提供するものである。
サッカーチーム、ガンバ大阪の渉外担当役員である伊藤真司氏は、大阪で開催中の2025年国際博覧会(万博)の国連パビリオンで、UNニュースに対し持続可能な開発目標(SDGs)を支援することはクラブにとって重要であるとし、次のように語った。
「サッカークラブとして、私たちはサポーターと協力してSDGsの一部である環境、気候、持続可能性、健康、障害といった問題に対する意識や行動を変える取り組みを行うことができます。スタジアムでは、ファンにリサイクルゴミの分別を促す取り組みが行われています。また、プラスチックカップは紙コップに置き換えられ、選手のチームシャツはより持続可能で環境に優しい素材で作られています。」
さらに伊藤氏は「SDGsの重要性に対する認識が高まっています。これは長期的な取り組みであり、大きな変化は10年以上かけて実現するものだと認識しています。」と述べた。

(国連支援財団注)
ガンバ大阪は、大阪・関西万博においても、ホームゲームにおける万博PRブースの設置、スタジアム内での万博ロゴの掲出、SNS等を通じた広報協力などの機運醸成活動を行っている。

チームの努力
・ガンバ大阪は国連の「Football for the Goals」イニシアチブに署名した。日本のプロサッカーとしては初となる。
・このイニシアチブは、連盟、国内協会、リーグ、クラブ、選手会、組織化されたファングループ、メディア、商業パートナーに至るまで、持続可能性に価値を見出すすべてのスポーツ関係者を鼓舞し、導くことを目的としている。既存の持続可能性アプローチを基盤として、行動の変化につながる戦略を実行することが奨励されている。
・このイニシアチブはSDGsの進捗が停滞していた2022年に発足し、現在では約370の団体が加盟している。
・2025年国際博覧会での国連総監マヘル・ナセル氏は「世界のサッカー産業は非常に影響力があり、世界中の何十億という人々とコミュニケーションする力を持っています。」と述べた。そして「私たちのメンバーは、スポーツを含むあらゆるビジネスモデルを通じて持続可能な取り組みを主流化する方法を示すことで、行動を促します」と付け加えた。

【Football for the Goals】
・「Football for the Goals」は2022年7月に発足した。
・このイニシアチブには、120カ国以上から370人のメンバーが参加している。
・FIFAの6つの地域連盟すべてが加盟している。
・各メンバーは、持続可能な慣行を業務に取り入れ、SDGsを推進することを約束している。

<国連支援財団担当者より> 
2030年のSDGs達成に向けた歩みは世界的に停滞しており、いま私たちには目標を再認識し、行動を起こす新たな刺激が求められています。そうした中、日本のプロサッカーとして初めて国連の「Football for the Goals」イニシアチブに署名したガンバ大阪の取り組みは、社会とスポーツの新たな関係を示すものとして注目されます。大阪・関西万博ともコラボレーションし、SDGsを積極的に推進するその姿勢は、国内外の人々に強いメッセージを届けているといえるでしょう。ファンとの協働による環境に配慮した活動など、日常に根ざした取り組みが今後世界に広がっていくことが期待されます。